霧の中に、ヌーの大群がいた|ワンゲ国立公園の夜明け

南アフリカ・ジンバブエの旅で、いちばん濃かった動物との時間は、実は宿でもサファリロッジでもなく、豪華列車ロボスレイルの車中泊の合間にありました。
ビクトリアフォールズを出発したロボスレイルは、翌朝ジンバブエのワンゲ国立公園そばに停車します。朝5時半、まだ薄暗い車内で軽い紅茶とお菓子だけをつまんで、乗客はここで列車を降り、備え付けのオープンカーでゲームドライブに出発します。空はまだ白み始めたばかりでした。
追加費用はありません
このゲームドライブは、ロボスレイルの乗車料金に含まれています。チケットも予約も別途必要ありません。 車中泊3泊のうちの1回、行程表に最初から組み込まれている時間です。
まとめ記事の費用表にワンゲの入園料が出てこないのはこのためです。
霧の中に、ヌーの大群がいた
出発して間もない6時半、地面を這うような霧が草原に残っていました。空はまだ薄いピンクとブルーのグラデーションで、太陽は木立の向こうにようやく顔を出したところです。
その霧の中に、ヌーの大群がいました。 数えられないほどの黒い影が、一本の大きな木を囲むようにして、草原いっぱいに広がっています。

車が近づいても、群れはゆっくり草を食むだけで、逃げる気配がありません。朝の空気と霧、逆光になった木のシルエット、その手前をゆっくり横切る黒い影の群れ。ナショナルジオグラフィックの映像で見るような光景が、目の前でそのまま動いていました。
群れを見ているうちに、アカシアの木立の間から朝日が顔を出しました。

木のかげから、ライオンがこちらを見ていた
その群れから少し離れた木のかげに、メスライオンが1頭、じっと座っていました。

こちらを一瞥して、また視線を群れの方に戻します。狩りをするでもなく、ただそこにいるだけ。何も起きませんでしたが、**「群れを見ているライオンが、同じ画面に入っている」**というだけで、空気の張り詰め方がまったく違いました。
シマウマ、キリン、そしてアフリカオオノガン
車を進めると、シマウマの群れが朝の光の中で草を食んでいました。

少し先には、キリンが数頭。ゆっくりと歩きながら、高い木の葉を食べています。

草むらの中からは、アフリカオオノガンが長い首をもたげてこちらを見ていました。アフリカでいちばん重い飛べる鳥だそうですが、この日は歩いて草の中に消えていきました。

ライラックニシブッポウソウの青
枯れ木の枝に、鮮やかな青とライラック色の鳥がとまっていました。ライラックニシブッポウソウです。

南部アフリカのサファリでは定番の鳥だそうですが、この日はいろんな枝に何度も出てきてくれて、そのたびに車が止まりました。
ヒヒの群れと、ブッシュブレックファースト
倒木の上には、ヒヒとベルベットモンキーの群れがくつろいでいました。

出発から4時間ほど経った9時半すぎ、木陰に椅子とテーブルが並べられていて、ブッシュブレックファーストの時間になりました。紅茶とお菓子を、野生動物がいるすぐそばの椅子に座っていただく時間です。

休憩のあとは列車まで戻り、発車前に少しだけ記念写真を撮る時間がありました。列車を降りてから戻るまで、ちょうど5時間ほどのゲームドライブでした。
回り方のコツ
とにかく早起きです。 夜明け前に出発するので眠いですが、霧と逆光が重なるこの時間帯でないと見られない景色があります。
上着は必須です。 日中は暑くても、夜明け前の車の上は真冬並みに冷えます。ロボスレイル側で毛布を貸してくれますが、それでも寒いです。
ズームの効くカメラがあると違います。 ライオンやアフリカオオノガンは距離があることが多く、スマホだけだと判別できない写真になりがちです。
持っていってよかったもの
ズームの効くコンパクトデジカメ。 私たちは一眼レフの重さが嫌で、ソニーのサイバーショット(光学30倍ズーム)を持って行きました。レンズ交換の手間もかさばりもなく、車の上での早朝の揺れる手持ち撮影にはこれくらいがちょうどいいバランスだったと思います。
ただ、最近はこのクラスの高倍率コンパクト機自体が少なくなっています。
この旅のほかの記事
このワンゲでの朝の前後には、ビクトリアフォールズでの滝歩き、Tshukuduでのチーターとの出会い、白ライオンとの触れ合いがありました。
※この記事は2018年5月に訪問した際の記録です。ロボスレイルの行程・料金は変わっている可能性があります。最新の情報は公式サイトでご確認ください。
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